苦手な教科が真逆!アスペルガーの方の記事を読んで感じた違い。
現代ビジネスで骨太なアスペルガー当事者の方の連載がありました。
めっちゃ面白くて、きのうからガーッと読んでしまいました。
「アスペルガー」と「ADHD」は「変人」という点では同じかもしれませんが、
実は全然違います。
でも、この記事を読んでちょっと似ているところもあるな、とも思いました。
(この著者はアスペルガーだけれども、優秀で頭脳明晰な所が羨ましく思いました)
まず、ちょうど真逆だったのは「数学」で苦手な分野です。
私は数学は極端に苦手で、毎回のテストでは酷い点数でした。
0点を取って、気の毒に、母親が学校から注意を受けたこともあります。
中学生時代の定期テストの数学の平均点は30~40点代だったと思います。
それが、一度だけ90点を超える高得点をはじき出したことがありました。
それは「図形」の問題です。証明問題なんて、もう解くことが楽しくて楽しくて。
どんどんやらせてほしいという感じでした。
苦手な「数学」で90点だなんて!嬉しかった気持ちを今でも覚えています。
他にも「確率」だとか、数学っぽくない単元は大得意でした。
しかし著者の奥村さんは全く逆で、
いつも得意な数学が、図形の分野でだけは酷い成績だったそうです。
また奥村さんが苦手だった、
「現代文」のこの主人公の気持ちは?というような問題は
失礼ながら、毎回、(こんなものがわからない人がいるんだろうか?)
と純粋に不思議でした。
漢文や古典とも違い、普通の日本語で書かれている上、こんな自明なことを聞いて何が勉強になるんだろうと思っていたのです。
これもまったくの真逆でした。
その他私が苦手だったのが漢字。
全然記憶が定着せず、今でも小学校で習う漢字の半分も書けないのではないでしょうか。
あとは、大抵の暗記系科目もダメでした。
特に数字の羅列は最悪で、年号を覚えるとかもう全然だめ・・・全然頭に残りません。
フォトグラフィックメモリーで記憶できるだなんて、うらやましすぎます。
意味があることの暗記はそれなりにスムーズでしたし、いわゆる「文章題」と言われるような系統の問題は比較的得意でした。
それに昔から知識欲が旺盛で雑学博士のような所もあり、そういった意味での記憶力はあるはずなのに、特定の分野になると、ぱたっと記憶できなくなるのです。
大人になった今でも酷いのは「人の名前」です。
「人の名前を覚えるのが苦手」という人は大勢いますが、きっと私はその範疇を超えています。「大勢が一斉に自己紹介」なんて、もちろん”かけら”も覚えられないのはもちろん、「一対一で自己紹介」という場面でも、
例えば初対面の方の自己紹介で「山本梨沙(例)です」と言われたとします。
ここで私の行動パターンは2つに分かれます
名前は一瞬で無くなり(そもそも脳の中に一度もはいってこない)
目の前の会話、「以前は何のお仕事されていたんですか〜?」だの「どちらにお住まいなんですか?」だの、初対面らしい会話のやりとりに集中し、感じよくご挨拶した後に顔も名前も綺麗さっぱり忘れて、次にあったとしても名前がわからないどころか、全く気がつかないというパターン。
もしくは名前を覚えることに重点をおくパターンだと、
「山本梨沙(例)です」と言われた直後、全部なんてとてもじゃないけど覚えられないので、まず「山本」にしぼり、頭の中でひたすらリフレインします。
「やまもと・やまもと・やまもと・やまもと・やまもと・・・」
しかし、ここに集中していると、会話がままならなくなります。
「以前は何のお仕事されていたんですか〜?」だの「どちらにお住まいなんですか?」だのそういう会話にニコニコと曖昧な相槌を打ったりする以外、
何か他に脳を働かせた瞬間に「やまもと」は消え去るので、
終始適当な相槌を打って、(絶対に変に思われているだろうな)と感じながら、
「では今後もよろしく」みたいなことを言って相手がいなくなるのを待ち、急いで携帯電話かメモを取り出して「やまもと」と書き込む。それでやっとほっとできるのです。
つまり、いくらリフレインし続けていてもかけらも頭の中に記憶されてないのです!!
そのメモを何度も繰り返し見ることで、ようやく記憶に定着してきます。
しかも困ったことに、「顔」の記憶はすっぽり抜け落ちていますので、次会った時は相手の反応を見て「知り合いかな?」喋っている内容から「これはあの時の山本さんかな?」と推測する羽目になります。。
(これが子ども達の顔は覚えられるし、本名ではなくニックネームだと覚えられるので、不思議です・・・私の頭の中、どうなってるんだろ)
そういう感じで、特定のものについて記憶にとどめるのは本当に困難を極めました。
だから学生のころ、いつまでたっても勉強の仕方がわかりませんでした。
教科書や参考書を一度読み始めて理解できたところはスムーズに頭に入り、
2回目以降どんなに読み返したり、書き出したりしても、1回目以上にはほとんど頭にはいってきませんでした。
ですから「試験勉強」「受験勉強」というのは9割程度「やってるフリ」
でした。机に向かいながら、下に隠した漫画本を読んだり、漫画の落書きをしたりするだけです。
みんなが「受験勉強が辛かった」みたいな話しをしている時、私はどうも居心地悪い気持ちになります。だって、一度も努力したことがないというか、、、頑張ることなく自分の実力通りの所に行きました、という感じだったので。
実は小テストでも受験でも、普通終わったら間違えていないか「見直し」すると思うんですけど、「見直し」が私には全くできませんでした。
一般の人からすると「見直し」ができないなんて、意味不明だと思うんです。
やるかやらないか、ただそれだけだと思われると思いますが、
私は一度解いた問題を何度見返しても、かけらも集中できず、間違いが全く見つけられず、ただ「見直しているふり」だけしかできないのです。
”不注意、ミス”
が社会生活で問題となることが多いADHDですが、
自分でもわかっていて、不注意、ミスを減らそうと、「見直し」をするのですが、
脳の中では「合っているもの」と判断してしまっているのか、ちっとも「見直し」が功を奏したことがありません。
だから、「校正」が私に一番向いていない職業だと思います。
アスペルガーの方とちょっと似ているなと思ったことに続く